核医学部門 責任者/主査 新井誠

RIってなに?

RIとはラジオアイソトープ(RadioIsotope)の略で、日本語で放射線同位元素といい、放射線を放出する元素のことです。

核医学(RI)検査のしくみ

核医学検査はガンマ線という放射線を放出するRIを使用します。特定の臓器や病変に集まる薬とRIを結合させた放射性医薬品を体内に投与することにより、目的臓器の生理機能や病変の発見などをおこないます。

他のX線検査との違い

通常のX線撮影やCT検査では、外部よりX線を照射し、透過率の違いから体内の形態情報を得る検査法です。RI検査では体内に分布した核種より放出されるガンマ線を検出することにより代謝機能や血流などを調べる 検査法です。

放射性医薬品の特徴と副作用

病院で使われる放射性同位元素は半減期が短く、体外に早く排泄され、弱いガンマ線のみだすものが主に使われています。また、身体に投与する量はごく微量であり、副作用はほとんどありません。最近5年間の調査では、10万人あたり2.1〜2.5人といわれています。そのうち重大な副作用は皆無です。

軽い症状として、顔面紅潮、悪心、吐気、めまい、気分不良、皮膚発赤、発疹、脱力感、動悸、発汗などが挙げられます。

当センターで使用する、主なRI
  • 99mTc(テクネチウム)
  • 123I(ヨウ素)
  • 201Tl(タリウム)
  • 67Ga(ガリウム)
RI検査での被ばく

検査で受ける放射線の量は、他のX線検査とほぼ変わりません。投与されたRIは時間とともに減衰します。

また、体外へ排出されるため数日ほどでほぼなくなります。

主な検査
心筋シンチ
心臓の血の流れや代謝などを見る検査
脳血流シンチ
脳内の局所的な血流の分布を 見る検査
骨シンチ
骨の疾患を見る検査
Gaシンチ
身体の炎症や腫瘍を見る検査
腎シンチ
腎臓の働きを見る検査
アシアロシンチ
肝臓の働きを見る検査
肺血流シンチ
肺の血流の分布を見る検査
甲状腺シンチ
甲状腺の機能や形態を見る検査
唾液腺シンチ
唾液腺の機能や形態を見る検査
RI検査での注意点
  • 検査は事前に予約が必要です。
  • 検査により前処置が必要となりますので、医師の説明 をよく聞きお守りください。
  • 妊娠中、または可能性のある女性、乳幼児のいる女性はあらかじめ医師にお知らせください。
  • 検査室内は放射線管理区域のため、入室時は専用の黄色いスリッパに履き替えてください。
心筋(血流)シンチ

心臓は血液を全身に送るポンプの役目をしている大切な臓器です。その心臓の筋肉(心筋)の血液の流れを調べる検査です。検査は心筋に集まる薬を腕から注射して、薬の分布を体外から測定し画像として表示します。薬を変えることにより、心筋の血流、脂肪酸代謝(エネルギー代謝)、交感神経の働きを調べることができます。そのため、狭心症や心筋梗塞、心筋症などの病気の有無やその程度を診断できます。

運動負荷の様子

正常な心筋血流

負荷時

安静時

狭心症の症例

負荷時

安静時

心筋梗塞の症例

負荷時

安静時

脳血流シンチ
アルツハイマー病の経年変化

脳は、血流により運ばれたブドウ糖や酸素を使って活動 しており、脳が正常に機能するためには、十分な血流が必要です。脳血流シンチは脳内に流れ込む血流の分布を画像化できる検査で、認知症、脳梗塞、てんかんなどの病気の診断に有効です。

正常な脳血流分布

脳梗塞

骨シンチ

正常例

骨シンチは骨代謝を反映した画像診断法です。形態的にとらえられない、 がんの骨転移や骨髄炎、微小骨折などX線検査ではわかりにくい様々な 骨の状態を調べることができます。小児や成長期では、手足の関節や顔面で骨の代謝が活発なので、薬が多く集まります。

圧迫骨折

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